温和で仲良くなりやすい犬のブルドッグですが、その特徴的なたるみが自分の顔に現れるとなると違和感を覚えるでしょう。実は顔がたるんでしまう様子を犬の顔に例え、「ブルドッグ顔」と呼ぶ場合があります。ブルドッグ顔になると実年齢よりも年上に見えてしまうことが多く、かといってセルフケアでの改善が見込めないことから、多くの方が悩んでいるトラブルです。
今回はそんなブルドッグ顔を改善するにはどうすべきなのか、即効性のあると噂の対策をご紹介します。そもそもどうしてブルドッグ顔になってしまうのかといった原因や、なりやすい人の特徴も併せて確認していきましょう。
ブルドッグ顔とは
ブルドッグ顔とは、その名の通りブルドッグのように皮膚がたるみ、垂れ下がっている状態を指します。ある一定の部位ではなく、顔全体のたるみやシワを総称した呼び名であるため、人によってその状態はさまざまです。
まずは以下の点に当てはまるポイントがないかどうかをチェックし、ブルドッグ顔の特徴について学んでみましょう。
- ほうれい線が深い
- 頬が垂れ下がっている
- 口から顎にかけたライン(マリオネットライン)が目立つ
- 目の下がたるんでふっくらとしている
- 目頭から頬中央付近にかけたライン(ゴルゴライン)が目立つ
これらのうち一つだけ当てはまる方もいれば、全ての症状が見られる方もいます。症状が重なれば重なるほど一気に改善するのが難しくなるため、優先順位を決め、コツコツと対応していくことが大切です。
また、ブルドッグ顔の多くがシニア層の悩みだと思われがちですが、実は若い世代であっても注意が必要です。顔に脂肪が付きやすい方や、猫背・ストレートネックなどで姿勢が崩れている方などは、皮膚が重力に負けて垂れ下がりやすいでしょう。まずは姿勢の崩れを正すなど、日頃できる対策から行うことが大切です。
ブルドッグ顔になる原因
ブルドッグ顔になってしまう原因は人によって異なりますが、いずれも長年積み重なった習慣や徐々に起こる加齢が原因となります。これからご紹介する原因に当てはまった場合は、なるべく早く正しい対処を開始すると良いでしょう。
加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少
通常、私たちの肌はコラーゲンやエラスチンといった成分で満たされています。水分を保持する役割を持つコラーゲンと、それを束ねて弾力を出すエラスチンのおかげで、内側からハリ感のある肌を保てるのです。
しかし、コラーゲンやエラスチンは加齢を始め、さまざまな影響で減少しやすい成分です。これらが失われると肌の水分がなくなり、ハリ感や弾力が失われるのはもちろん、さまざまなトラブルを生みやすくなるでしょう。コラーゲンやエラスチンは肌の奥深くにある「真皮層」に存在するため、これらが減少するとともに肌の土台は崩れ、上に乗っている表皮が陥没する原因にもなります。
また、コラーゲンやエラスチンは失われるだけでなく、加齢や乾燥によって老化することも考えられます。水分を失って硬くなり、本来のはたらきができなくなると、上記同様に土台の役割を果たせなくなってしまうのです。
顔の筋肉の衰え
私たちの顔には様々な筋肉が存在しており、これらが複雑に絡み合うことによって繊細な表情を作り出しています。筋肉は肌の組織である表皮や真皮よりも奥に存在し、表情を作るとともにこれらの組織を支える役割も担っています。そのため、顔の筋肉が衰えてしまうと表皮や真皮を支えきれなくなり、肌がたるむ原因となるでしょう。
顔の筋肉が衰える原因は老化だけに留まりません。リモート生活やマスク生活が続くことによって周りの目を意識しない時間が続くと、表情が緩んで筋肉を使いにくくなってしまいます。特に口周りの筋肉を使う機会が減ってしまい、将来的なシワやたるみを引き起こしてしまうのです。
首や肩の筋肉の緊張
毎日忙しく働いている現代人の中には、首や肩が毎日凝っていると感じたり、張りや痛みに悩んでいたりする方も多いのではないでしょうか。首や肩の凝りが慢性化すると、一時的なマッサージやストレッチなどでは改善が見込めず、長年の悩みとなってしまうケースも珍しくありません。
一見ブルドッグ顔とは関係がないようにも思えるこれらの症状ですが、実は「姿勢の悪さ」という点で共通しています。首や肩の筋肉に負担がかかりやすい猫背やストレートネックは、首が通常よりも前に出やすくなります。本来首や肩の筋肉で支えるはずの組織が重力に負け、下に垂れ下がる原因となってしまうでしょう。
その他の外的要因
先程もご紹介したように、肌のハリ感や弾力はコラーゲン・エラスチンの両方によって支えられています。これらは老化以外にも、紫外線によるダメージを顕著に受けやすいことを覚えておきましょう。特に真皮層まで影響を及ぼす「UV-A」は、コラーゲンやエラスチンを変性させ、本来のはたらきができない状態へと変化させてしまいます。
また、コラーゲンやエラスチンはデリケートであるため、慢性的なストレスや糖質の過剰摂取などでも硬く変性してしまいます。水分を含み弾力のある状態が理想的なこれらの成分にとって、硬く変性した状態は正しいはたらきができません。たとえ量が十分であっても質が伴わなければ意味がないため、ブルドッグ顔の治療は様々な面に気を配り、生活習慣を見直す必要があるのです。
ブルドッグ顔になりやすい人の特徴
上記でご紹介した原因を参考に、ブルドッグ顔になりやすい人の特徴をまとめてご紹介します。
長時間のスマホ使用をしがちな人
普段スマホを触る時間の長い方は、姿勢が崩れてブルドッグ顔になる原因となります。特に背中を丸め込むようにして画面を覗いている方や、長時間同じ姿勢をとっている方、スマホの画面と目の距離が近い方などは特に注意しましょう。姿勢の悪さとして挙げられやすい「猫背」だけでなく、首がまっすぐになり頭の重みを支えにくくなる「ストレートネック」なども改善したいポイントとなります。
うつむきがちの人
まっすぐ前を向いている時間よりもうつむいている時間が長い方は、知らず知らずのうちに猫背やストレートネックといった症状を引き起こしている場合があります。顔の皮膚が正しく支えられず下に垂れ下がるため、ブルドッグ顔になりやすいといえるでしょう。意識的に胸を張って前を向く時間を増やし、重力に負けない姿勢をとることが大切です。
紫外線対策を怠っている人
顔の皮膚は非常にデリケートであるため、様々な要因でダメージを負ってしまいます。そのうち、もっとも注意すべきなのが「紫外線」。顔のたるみやシワはもちろん、シミ・毛穴の開き・ニキビなどさまざまなトラブルを引き起こすのが特徴です。
UVケアを怠っていたり、やっているつもりでも不十分だったりすると、紫外線によるダメージがどんどんと肌へ蓄積されていきます。短時間だからといって外出時に日焼け止めを塗らない方や、汗や水で流れた日焼け止めを塗り直さない方などは特に注意しましょう。雨の日や気温の低い日なども紫外線がゼロになることはないため、同じように対策をとることが大切です。
食生活が偏っている人
忙しい生活を送っている現代人の中には、食生活が偏り、本来必要とされる栄養が不足している方も珍しくないでしょう。特に脂肪分の多いメニューや味の濃い食事を好んで食べている方は、ブルドッグ顔になりやすいため注意が必要です。
脂肪分や塩分を過剰に摂取してしまうと、体内に水分が溜まり、むくみの原因となります。頬や顎などがむくんでしまうと、重みで垂れ下がり、たるみやほうれい線ができてしまうのです。脂肪分や塩分の多い食事をとるときは、同時にタンパク質やビタミン類・カリウムなどを摂取し、栄養バランスを意識すると良いでしょう。
適切なスキンケアを行えていない人
朝晩の洗顔後に行うスキンケアは、現時点で肌にトラブルを抱えていない方からすると必要のないものに思えるかもしれません。中には化粧水だけでスキンケアを済ませてしまったり、洗顔からスキンケアまでの時間が空きすぎたりする方もいるでしょう。
基本となるスキンケアは、保湿メインのアイテムを使い、化粧水→乳液orクリームの順で行います。ここに導入アイテムや美容液をプラスするのも良いですが、まずは基本の手順を守ってケアを行いましょう。美白ケア・毛穴ケア・エイジングケアなど様々な種類のアイテムが登場していますが、迷う場合は保湿ケアを第一に行うのがおすすめです。
遺伝的・構造的要因
ブルドッグ顔を引き起こす要因の一つとして、「バッカルファット」が挙げられます。これは肌表面から摘まめる皮下脂肪ではなく、さらに奥深くにある脂肪のこと。単についているだけであれば問題はありませんが、加齢や紫外線などの影響で肌の土台が崩れ、バッカルファットを支えきれなくなることがあります。この場合、肌の浅い層にある脂肪同様、頬や顎などが大きくたるんでしまうでしょう。
バッカルファットの量や付き方は、遺伝的な要因が大きいといわれています。その他、骨や筋肉の付き方によって脂肪が溜まりやすい部位ができ、たるみやすくなる場合も考えられます。
自分でできるブルドッグ顔の改善方法
続いて、ブルドッグ顔に効果的だといわれるセルフケアについてご紹介します。これらのケアはあくまでも「予防」や「現状維持」のために行われるものであり、大きくたるんだ皮膚などを瞬時に改善する効果はありません。これらのセルフケアを正しく行うと同時に、美容クリニックや形成外科などでブルドッグ顔を改善していきましょう。
適切なスキンケアと健康的な生活習慣
ブルドッグ顔への対処で一番先に行いたいのは、生活習慣の見直しです。まずは保湿メインのスキンケアを行い、肌を潤いで満たしましょう。水分で満たされた肌はダメージを受けにくくなるのに加え、細胞の生まれ変わりが促進され、健康な肌へ近づきやすくなります。
これに加え、栄養バランスの整った食事・適度な運動・良質な睡眠の3つが必要不可欠です。先ほどご紹介したように、脂肪分や塩分の摂り過ぎは肌に良くありません。タンパク質やビタミン・ミネラルなどをバランス良く摂り、トラブル知らずの肌を目指しましょう。
フェイシャルエクササイズ
ブルドッグ顔を予防するには、顔の凝りをほぐしたり、表情筋を鍛えたりするためのエクササイズがおすすめです。1日数分で終わる簡単なものが多いため、思い出したタイミングで試してみてはいかがでしょうか。
もっとも簡単にできるエクササイズは、顔全体にギュッと力を入れて顔のパーツを中心に集め、その後目と口を大きく開く動きを繰り返すものです。収縮と弛緩を5秒ずつ繰り返し、動きが制限されやすい顔の筋肉を動かしてあげましょう。
さらに時間のあるときには、舌を限界まで大きく前に出し、上下左右に動かすエクササイズもおすすめです。上・下・右・左を各5秒ずつ行い、たるみやすい口周りの筋肉を鍛えましょう。
マッサージ
リモートワークやマスク生活が続くと、顔の筋肉を使う機会が減ってしまいます。凝り固まった筋肉をほぐすためにも、洗顔時などにマッサージを取り入れると良いでしょう。
まずは頬の一番近いところに触れ、頬骨の位置を確認します。でっぱりの下に親指の腹を当て、上に押し上げるようにしてマッサージを行います。ここには「頬車(きょうしゃ)」と呼ばれるツボがあり、フェイスラインのたるみ改善に効果的だとされています。その他にも、顎裏から耳の下に向かって親指の腹で優しくもみほぐし、リンパの流れを促進してあげるのもおすすめです。
美顔器
顔の筋肉を効率的に鍛えるなら、EMSを搭載した美顔器を使うのも良いでしょう。ハンディタイプで狙ったところをピンポイントでケアできるものもあれば、フェイスマスクタイプで顔全体を一気にケアできる製品もあり、好みに合わせて選べるのがポイントです。
自分で顔を動かすトレーニングはついサボってしまう、という方にもおすすめの美顔器。筋トレモードだけでなく、美容液を肌に浸透させるための導入モード、肌を温めて引き締めを目指すラジオ波モードなど、さまざまなタイプの製品が登場しています。
即効性のあるブルドッグ顔の改善なら美容医療がおすすめ
これまでにご紹介したブルドッグ顔のトレーニングやエクササイズは、どれも症状の予防を目指すものです。シワやたるみは数あるトラブルの中でも改善が難しい症状であるため、まずは専門家に相談し、正しいケア方法を学ぶことが大切です。間違ったセルフケアを続けていると、効果がないばかりか症状を悪化させてしまう可能性が高まります。
ブルドッグ顔の改善を目指すのであれば、美容医療による施術を受けるのがおすすめです。数ある施術に対応しているクリニックならば、様々な施術を組み合わせ、一人ひとりに合ったオーダーメイドの治療法を提案してくれるでしょう。中には施術直後から効果を実感できるものもあるため、スピーディに改善を目指せるのが特徴です。
とはいえ、ブルドッグ顔に関するメニューは豊富にあり、どれを選ぶべきか迷ってしまうことも考えられます。まずは最寄りのクリニックへ実際に来院し、カウンセリングを受けてみると良いでしょう。施術の豊富さや実績などと共に、医師や看護師の話しやすさや、継続して通いやすいかどうかなども考慮して選ぶのが大切です。
まとめ
ブルドッグ顔は様々な要因が重なって起こる場合も多く、自力で改善を目指すことはできません。症状の悪化を防ぐケアを取り入れるとともに、できるだけ早く美容医療クリニックでの治療を開始しましょう。自分に合う施術を見つけるのに加え、継続して施術を受けやすいよう、クリニックの立地や費用・スタッフの対応など様々なポイントに注目しながら選ぶのがおすすめです。
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