腸内環境を改善する”腸活”に必要な”植物由来乳酸菌”
腸内環境の改善が免疫力向上につながることで、近年、”腸活”というワードが注目され、腸内環境を整えるために有効な”植物由来乳酸菌”の働きで、免疫活性化作用への期待が高まっています。そこで、植物由来の生きた乳酸菌を30年以上研究し続けている兵庫県の「日本BBM研究所」の上坂浩太社長にお話を伺ってみます。
株式会社日本BBM研究所社長・上坂浩太プロフィール
苦しんでいる人々を助けたいという父(三重大学との共同研究者)の思いを引継ぎ、 2019年11月より現職に従事。 東京農業大学大学院バイオインフォマティクス研究室、修士課程修了の息子へと3世代に繋ぎ、人類の健康未来の創造を目指す。2018年に創業した日本BBM研究所はBotanical(植物性の)Bio(微生物による)Medical(医療)をテーマに掲げ、これが自分たちのゴールであり、社名の由来となる。対症療法ではなく、病気にならない体づくりが重要と考える。IgA抗体、睡眠の質向上、整腸、 肌の角質層など様々な症状に有意を示すエビデンスと特許を取得したバイオベンチャーとして活動中。
日本BBM研究所
研究所が開発した植物由来乳酸菌”ABM®乳酸菌”とは
数ある乳酸菌の中でも、「日本BBM研究所」が研究をし続けている ”ABM®乳酸菌” は、人体や環境に有用性がある複数の植物由来乳酸菌を緻密なバランスで配合し、特許製法で製造されています。異なる菌の相乗効果によって、免疫力を向上させ、糖尿病や花粉症など健康面において有効性が高いと評価されています。さらに、環境面では土壌や海洋などの自然環境に ”ABM®乳酸菌” をエサに小動物が集まり、捕食する大型動物が集まる食物連鎖が生まれ、持続可能な肥沃化、フードロスの削減など産業面にも貢献し、様々な分野で有用な働きが期待されています。
ーーー植物性乳酸菌”ABM®乳酸菌”の開発の歴史について教えてください
上坂社長:今から約30年前に、大阪で創業した「上坂BBM研究所」にて三重大学と協力して伊勢湾で行っているアコヤ貝養殖の水質改善に成功したことで生まれたのが、”BBM乳酸菌”です。弊社が研究を重ねている植物由来乳酸菌”ABM®乳酸菌”の起源が此処にあります。「BBM」とは、”Botanical(植物性の)”、”Bio(微生物による)”、”Medical(医療)”のイニシャルであり、植物由来の微生物による予防的医療の普及目標を概念化して表現しています。この目標達成するための商品名としてAble(有能な)微生物の意味を込めて「ABM®」と名付けました。”ABM®乳酸菌”は、4つの植物由来の乳酸菌を生きたままブレンドした乳酸菌液の原料です。2016年7月に特許を取得した製造方法で製造し、豆乳・おから・植物由来の材料に特化し、液状の乳酸菌原料を生産するほか、真空凍結乾燥機でフリーズドライし、粉砕した「粉末パウダー」の乳酸菌原料を生産しています。弊社では、それらを用いた様々な食品添加物用原材料をはじめ、生きた植物由来乳酸菌入り葉物野菜や果物も生産し、各ホテルやデパートなどに納入販売しています。また、飼料用途や養殖場の水質改善にも取り組み、食品、農業、畜産、水産分野への事業展開を大学と連携し研究をしています。今後も、乳酸菌原材料と様々な自社製品の開発を進めていきたいと思います。
植物由来乳酸菌と動物由来乳酸菌の違い
ーーー植物由来乳酸菌と動物由来乳酸菌、また”ABM®乳酸菌”との違いはなんですか?
上坂社長:乳酸菌には牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの動物由来と、漬物などの発酵食品などの植物由来がありますが、当工場で生産される「ABM植物由来乳酸生菌」は、動物由来が空気中の酸素や胃酸、胆汁酸で死滅し、また海水ほどの海水ほどの低塩濃度でも死滅するのに対し、微好気性で酸素に触れても、胃酸や胆汁酸でも死滅せず、高塩濃度でも死滅しないという大きな特徴があります。一方で、一般的な乳酸菌飲料や清涼飲料水は、乳酸菌自体が一般細菌に分類されるため、滅菌されたプレバイオ(死菌)商品となり、動物由来乳酸菌はプロバイオ(乳酸生菌)商品であっても空気中の酸素や胃酸、胆汁酸で死滅してしまいます。また、現在販売されている植物由来の乳酸菌製品は単菌で生産されているものも多く効果は限定的です。そこに我々の「ABM植物由来乳酸生菌」との大きな違いがあるのです。
植物由来乳酸生菌が次世代農業の研究に貢献
同研究所では、各研究機関との共同研究や医薬品、食品企業とのコラボレーションにより、植物由来乳酸生菌との関連商品の開発が進んでいます。植物に与えることで成長を促進し、病気や虫、環境ストレスなどから守り、肥料や農薬代替等々、今や植物由来乳酸菌の働きは、次世代農業の研究にも大きく貢献し、その活躍ぶりが注目されています。
ーーー植物由来乳酸生菌入りの葉物野菜について教えてください
上坂社長:弊社では、2014年に恐らく世界で初となるであろう植物の茎や葉っぱ、実に至るまで植物由来乳酸生菌が入る事を確認し、その技術の構築と実施に至って成功しています。当時、「そんなことは有り得ない。植物に有機物はキャリーオーバーしない!世界的にそんな事実は存在さえしない。論文も無い。」と専門家は口々に仰っていましたが、その定説は覆り、今では研究範囲が拡大しています。弊社は乳酸生菌を導入した野菜の生産に成功することができたのです。この乳酸生菌は機能を持ち、最大の機能は免疫力向上です。乳酸生菌が野菜に入る事で消費期限は3〜5倍に保たれ、キャベツは冷蔵保存で30日経過後もまったく問題なくシャキシャキを保っています。この事実を知った研究機関が、今では弊社の乳酸生菌がなぜ植物にエンドファイト(内生)するのか研究してくれています。そのうちに論文化され発表に至るのを楽しみにしています。私たちの使命は、対症療法ではなく、病気にならない体づくりに貢献し、すべての人の健康と福祉のお手伝いをすることが重要だと考えいます。
新たな商品として植物由来乳酸生菌のチュアブルを開発
新たな取り組みとして、誰もが気軽に取り入れることができる生きた乳酸菌、いわゆる”乳酸生菌”を届けるために、乳酸生菌の「チュアブル」を製薬企業と共同で開発に成功しています。
ーーー開発にあたって苦労された点がありましたら教えてください
上坂社長:チュアブルの開発にあたって、”良薬口に苦し”と言う言葉がありますが、現代では”良薬口に旨し”でないとなかなか普及が難しいものです。そのため、やはり味は妥協できませんでした。そもそも粉末の状態で生菌を維持できる技術加工に大変苦労しましたが、無事に商品が完成し、既に数ヶ月にわたるモニター体験でのアンケート調査によると、有効性が確認されてきています。保存が利き携帯しやすく、摂取しやすいチュアブルにしたことで、多くの人が植物由来の乳酸生菌を気軽に手にできることを望んでいます。
“All Disease begins in the gut “ 「すべての病気は腸から始まる」
植物由来乳酸生菌のチュアブルモニターアンケート調査結果
今回開発した植物由来乳酸生菌チュアブルを使用されている1292名のお客様に対して医師監修のアンケート項目に基づきモニター調査を90日間実施したところ、大変興味深いデータが結果として出ています。詳細についてはこちらの記事をごらんください。
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